碑文交換で和解に影

ポーランドのカチンスキ大統領らが乗った政府専用機がロシア西部スモレンスクで墜落した事故から1年に合わせ、11日に現地でメドベージェフ露大統領とポーランドのコモロフスキ大統領が会談した。だが、ポーランド側が現場に設置した記念碑の碑文がロシア側によって突然取り換えられたことが発覚し、両国の和解ムードに影を落としている。

 記念碑は昨年11月、遺族によって建立された。ポーランド語で書かれた元の碑文は、事故機の一行が第二次大戦中にポーランド軍将校が虐殺された「カチンの森事件」の70年追悼式典に参加予定だったことに触れ、事件を「ソ連の犯罪」と表現していた。これに対し、ロシア側は今月8日夜に碑文を一方的に交換。新たな碑文はカチンの森事件への言及が削除されている。

 カチンの森事件について、ロシアでは下院が昨年11月、「スターリンら当時のソ連指導部が指示した犯罪」と断定する声明を採択したが、補償問題に発展しかねないだけに、事件の全容解明には慎重な意見も根強い。

 一方、ポーランドではロシアへの不信感が広がっている。対露協調路線を取るトゥスク政権は墜落事故直後、ロシアの「誠実な対応ぶり」を高く評価し、両国関係の改善に弾みがついた。しかしその後、事故原因はすべてポーランド側にある、とのロシア政府の事故調査報告に世論が反発していた。メドベージェフ、コモロフスキ両大統領は11日の会談で、事故現場に新たなモニュメントを建立することで合意。追悼文の内容についても両国間で協議していくことで一致した。

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